給付金・奨学金
病気や災害などの様々な事情で家計が苦しいとき、確認しておきたいのが給付金や奨学金の情報です。
このページでは給付金や奨学金についてのコラムを掲載していきます。
また、困ったときは一人で悩まずに、それぞれの支援窓口に相談してみましょう。

奨学金にも金利上昇の波

日本銀行の利上げを受け、住宅ローンの金利上昇が話題です。金利の影響は奨学金にも及んでいます。日本学生支援機構の第二種奨学金は市場金利の影響を受けるため、数年で金利が大きく上昇しました。
奨学金には、返済不要の給付型奨学金、無利子の第一種奨学金、利子をつけて返済する第二種奨学金があります。給付型は国の制度に加え、自治体や大学、企業・財団が独自に設けているものもあるため、進学前には「借りる」だけでなく「もらえる」制度も確認したいところです。
それでも教育費が不足し、第二種奨学金を利用する家庭は少なくありません。日本学生支援機構によると、昨年の第二種奨学金の平均貸与総額は約336万円です。今年3月卒業者の利率固定方式の金利は2.423%でしたが、5年前は0.268%でした。同じ336万円を19年で返済すると仮定すると、支払う利子の総額は約84万円となり、5年前の約9万円と比べて約75万円も多くなります。金利の上昇は、卒業後の生活に小さくない影響を与えるのです。
だからこそ教育費は早いうちから計画的に準備することが大切です。児童手当は高校卒業まで支給されるようになり、所得制限も撤廃されました。受け取った児童手当を教育資金として積み立てれば、高校卒業までに約240万円を準備することも可能です。
2027年1月にはこどもNISAが始まる予定です。長期間の積立投資を後押しする制度として期待されており、教育資金づくりの新たな選択肢となるでしょう。ただし大学進学時期が近づいたら、投資で運用している資金は預貯金など値動きのない資産へ移しておくことも重要です。
「借りられるから借りる」ではなく「借りる額をできるだけ少なくする」。給付型奨学金や児童手当、そして新しい制度も利用しながら、お子さんが小さいうちから教育資金を準備することが、将来の負担を軽くし、進学の選択肢を広げることにつながります。
2026年(令和8年)7月14日(火曜日) 北海道新聞 おうちの経済 掲載
給付型奨学金

お子さんが進学を迎えたご家庭も多いと思います。喜ばしい半面、高額な学費は、親にとって頭の痛い問題です。お子さんが小さいうちから教育資金の準備を始めたというご家庭もありますが、それでも足りない場合は、奨学金や教育ローンで補うことになります。
奨学金の代表的なものに日本学生支援機構の貸与型(1種・2種)と給付型があります。貸与型は返還(返済)する必要がありますが、給付型は不要です。また、給付型の対象者は支給を受けられるだけでなく、進学先の大学等に申し込むことで、授業料や入学金の免除や減額も受けることができます。支援を受けられる額は、世帯収入によって異なります。給付型の対象であっても、あわせて貸与型を受けることも可能です。
給付型の奨学金を受けるには、世帯収入の要件を満たす必要がありますが、この要件が2024年度より拡充され、扶養する子供が3人以上の世帯(多子世帯)であったり、私立の理工農系の学科等に通ったりする学生の場合、世帯収入の上限が拡大しました。
例えば、両親のどちらかが働いていて子供が3人いるご家庭で、学生が私立大学に自宅から通学する場合、生計を維持している人の収入が379万円から635万円以下であれば、月額9600円の給付を受けることができます。
給付型の奨学金を受けることができる要件は世帯収入や資産、学生の進路や家族構成でも異なります。これを判断するための目安として、日本学生支援機構の「進学資金シミュレーター-JASSO」があります。ここに情報を入力することで自分が要件に該当するかどうか、また給付される金額も試算することができます。
奨学金を検討している方や、今まで給付型奨学金に該当しなかった方も本年度から受けられる可能性がありますので、確認してみましょう。
2024年(令和6年)5月7日(火曜日) 北海道新聞 おうちの経済 掲載
奨学金(日本学生支援機構)の返還が困難な場合
奨学金の返還が困難な場合、放っておいて滞納してしまうと延滞利息が付いたり、連帯保証人や保証人に連絡が行くことになります(人的保証の場合)。支払いが困難な場合には、一定期間返還額を二分の一や三分の一にできる減額返還制度や、返還そのものを一定期間待ってもらえる返還期限猶予制度というものがあります。返還が難しいと思ったら、まずは相談してみましょう。